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空き家の売却方法は「古家付きで仲介」「更地で仲介」「業者買取」「空き家バンク」の4つで、田舎や再建築不可などの訳あり物件にも売る出口はあります。
この記事の要点
– 原則は「解体せず、古家付きのまま売りに出してみる」。更地化は査定と相談のあとで判断すれば、解体費の払い損を防げます
– 急いで手放したいなら業者買取。価格は市場相場の6〜8割程度が目安ですが、早く確実に売れます
– 田舎の物件は空き家バンク・地元の不動産会社・隣地への打診など、都市部と違う戦い方があります
– 再建築不可などの訳あり物件も、専門の買取業者や隣地所有者への売却なら値が付く可能性があります
「こんな田舎の古い家、売れるわけがない」——そう思い込んで、査定すら受けずに空き家を抱え続けている方はとても多いです。でも、売り方は1つではありません。この記事では、空き家を売る4つの方法と、田舎・訳あり物件それぞれの現実的な進め方を解説します。
空き家はどうやって売る?4つの売却方法(比較表)
まず全体像です。空き家の売却ルートは大きく4つあります。
| 売却方法 | 価格 | スピード | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 古家付きのまま仲介で売る | 市場相場 | 買い手しだい | まず最初に試したい基本ルート |
| 更地にして仲介で売る | 市場相場(土地) | 買い手しだい | 建物の傷みが激しい/土地の需要が強い立地 |
| 不動産会社に買取してもらう | 市場相場の6〜8割程度 | 早い(最短数日〜) | 早く確実に手放したい/残置物が多い |
| 空き家バンクに登録する | 低め(格安設定が多い) | 時間がかかる傾向 | 田舎で近隣に不動産会社が少ない |
(出典: HOME4U / SUUMO / アキサポを基に編集部作成)
どれか1つを選ぶ前に、まず複数の不動産会社に査定してもらい、「いくらで・どう売れそうか」の意見を集めるのが失敗しない順番です。同じ家でも、会社によって得意な売り方と評価は違います。
古家付きのまま売る?更地にして売る?
結論は「まず古家付きのまま売りに出し、更地化は最後の手段にする」です。
古い家が建っていても、土地として売ることはできます(古家付き土地)。買主が自分で解体する前提で「土地値」で取引されるのが一般的ですが、売主側には次のメリットがあります(参考: スマイティ/長谷工の仲介)。
- 解体費用(木造30坪で90万〜150万円程度)を払わずに済む
- 買主によっては、リフォームして住む・DIY素材にするなど建物ごと活用してくれる
- 相続空き家の3,000万円特別控除は「更地にして売る」以外に「耐震基準を満たして売る」「買主が解体する」ルートでも使える場合があります
一方、先に更地にしてしまうと、解体費を負担したのに売れ残るリスクに加えて、住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がるという落とし穴もあります(参考: 解体の窓口)。「更地にしなければ売れない」と自己判断せず、不動産会社に相談してから決めましょう。
編集部メンバーの体験
古い木造の平屋で、買い手がつくか心配でしたが、地元の不動産会社を通して「古家付きの土地」として売れました。解体は買主側でやる条件にしたので、こちらが解体費を先に出す必要はありませんでした。金額は、正直かなり安かったです。
早く確実に手放したいなら「買取」という選択肢
仲介で買い手を待つのが基本ルートですが、「遠方で管理がつらい」「相続税の期限が迫っている」「残置物ごと引き取ってほしい」という場合は、不動産会社が直接買い取る買取が有力です。
- 価格の目安は市場相場(仲介で売れる価格)の6〜8割程度。会社が再販費用と売れ残りリスクを引き受けるぶん安くなります(参考: HOME4U/GRO-BELラボ)
- そのかわり、買い手を探す期間が不要で、スケジュールが読めます
- 仲介手数料がかからず、家財が残ったまま引き取る会社もあります
「安くなるのは損」と感じるかもしれませんが、空き家は持っているだけで固定資産税・保険・管理の費用が出ていきます。保有コストと手間を考えれば、買取のほうがトータルで得というケースは珍しくありません。仲介と買取の両方の金額を並べて比較するのがおすすめです。
ラクウル(空き家の買取)
こんな方に 解体する前に、古い家のまま売れるかを知りたい方
できること 空き家・中古戸建ての買取を専門にする会社に、無料で査定を頼めます。築年数は問わないと案内されています。買取なので仲介手数料はかかりません。
全国対応。運営は株式会社ネクサスプロパティマネジメント。
田舎の空き家は本当に売れる?
売れないと決まったわけではありません。田舎の物件には、都市部と違う売り方があります。
空き家バンクを使う
空き家バンクは、自治体が運営する「空き家を売りたい人と買いたい人のマッチング制度」です。登録・掲載は無料で、移住希望者やDIY目的の買い手など、通常の不動産市場に出てこない層に届くのが強みです(参考: アキサポ/HOME4U)。一方で、自治体は積極的な販売活動をしてくれないため、マッチングまで時間がかかりやすいのが弱点です。仲介での売却と並行して使うとよいでしょう。
地元の不動産会社に相談する
大手が扱わないエリアでも、地元密着の会社なら「この集落で家を探している人」を知っていることがあります。査定は複数社に出し、地元事情に詳しい会社を必ず1社は入れるのがコツです。
隣地の所有者に声をかける
田畑や庭を広げたい隣地所有者にとって、隣の土地は相場以上の価値を持つことがあります。売りに出す前に、ひと声かけてみる価値はあります。
再建築不可などの「訳あり物件」は売れる?
売れる可能性はあります。ただし、通常の仲介市場では買い手が付きにくいため、売り先の選び方が重要です。
代表的な「訳あり」が、接道義務を満たさず建て替えができない再建築不可物件です。売却ルート別の価格目安は次のとおりです(参考: イエコン/不動産売却マスター)。
| 売り先 | 価格の目安(通常物件比) | 特徴 |
|---|---|---|
| 隣地の所有者 | 60〜80%程度 | 隣地と一体化すれば再建築可能になるため、最も高値が期待できる |
| 仲介(投資家など) | 50〜70%程度 | 買い手が限られ、時間がかかりやすい |
| 訳あり専門の買取業者 | 30〜50%程度 | 最短1週間程度で現金化できる例も。確実性重視ならここ |
このほか、事故物件・共有持分・境界未確定・傾きや雨漏りのある家なども、専門の買取業者が存在します。「訳ありだから無理」と抱え込む前に、まず通常の査定で状況を整理し、必要に応じて専門業者の見積もりも取ってみてください。
ラクウル(訳あり不動産の買取)
こんな方に 再建築不可・共有名義などで、普通の仲介では売りにくい家を持っている方
できること 訳あり物件の買取を専門にする会社に、無料で査定を頼めます。室内に物が残っていても相談できると案内されています。
全国対応。運営は株式会社ネクサスプロパティマネジメント。
実家が借地権付き(土地は地主のもので、建物だけが親名義)の場合は、売却に地主の承諾や承諾料が絡むため、一般の不動産会社では扱いを断られることがあります。首都圏には借地権付きの建物を専門に買い取り、地主との交渉まで代行する会社があるので、東京・神奈川・埼玉・千葉の物件なら、そこに査定を出すのが近道です。東京都内の空き家で、再建築不可や共有持分といった条件が重なっている場合も、専門の買取窓口があります。
どうしても売れない土地は「国庫帰属」も検討
あらゆる手を尽くしても買い手が付かない場合の最終手段として、相続した土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度(2023年開始)があります。
- 申請には審査手数料が土地1筆あたり14,000円、承認されると負担金が原則20万円(土地の種類・立地によっては面積に応じて増額)かかります
- 建物が建っている土地や境界が不明な土地は申請できないため、家を解体してからでないと使えません
(出典: 税理士法人チェスター / 行政書士法人Tree)
お金を払って手放す制度なので、順番としてはあくまで「売る努力が先」です。要件も細かいため、検討する場合は法務局や専門家に確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 築40年、築50年の空き家でも売れますか?
売れる可能性はあります。建物の値段は付かなくても「古家付き土地」として土地値で取引できますし、立地や状態によってはリフォーム前提の買い手も付きます。築年数だけで諦めず、まず査定で市場の評価を確かめてください。
Q2. 家財(残置物)が残ったままでも売却できますか?
買取なら残置物ごと引き受ける会社があります。仲介の場合は、内覧の印象を左右するため片付けてから売り出すのが基本です。片付け費用と買取・仲介それぞれの手取り額を並べて比較すると判断しやすくなります。
Q3. 空き家バンクと不動産会社への依頼は併用できますか?
多くの自治体で併用可能ですが、媒介契約の種類(専属専任・専任・一般)によっては制約が出る場合があります。登録前に、自治体の窓口と不動産会社の両方に確認しておくと安心です。
Q4. 遠方に住んでいて現地に行けません。売却できますか?
可能です。査定は郵送・オンラインで進められる部分が多く、契約や決済も司法書士の関与のもとで対応できる仕組みがあります。ただし現地確認や鍵の受け渡しなどで最低限のやり取りは発生するため、地元の不動産会社に段取りを相談してください。
まとめ|「売れない」と決めるのは、査定のあとでいい
空き家売却のポイントを整理します。
- 売却ルートは古家付き仲介・更地仲介・買取・空き家バンクの4つ。まず古家付きのまま売りに出すのが原則
- 急ぐなら買取(相場の6〜8割程度)。保有コストと手間を考えれば合理的な選択になりうる
- 田舎は空き家バンク+地元業者+隣地への打診の合わせ技で
- 再建築不可などの訳あり物件も専門の売り先がある。最終手段には国庫帰属制度(手数料1.4万円+負担金原則20万円)
- どのルートでも、出発点は複数社の査定で「いくらで・どう売れるか」を知ること
空き家は、時間が経つほど傷み、選択肢が減っていきます。「売れるかどうか」を自分で悩む時間を、「いくらで売れるか」をプロに聞く時間に変えてみてください。買取専門店の無料AI査定なら、住所と面積を入れるだけで買取価格の目安が分かります。
本記事の数値・制度は下記出典に基づきます。誤りを見つけた場合はお問い合わせからお知らせください。
参考文献
- スマイティ「古家付きの土地を売る場合、解体して更地にする?そのまま売却?」 https://sumaity.com/sell/press/234/
- 長谷工の仲介「古家付き土地の売却方法は?」 https://www.haseko-chukai.com/column/sell/land-with-old-house.html
- 解体の窓口「空き家は解体せず売却?それとも更地にする?」 https://kaitai-mado.jp/base/kaitai-akiya-sarati-baikyaku/
- HOME4U「不動産買取相場は仲介の市場価格の7〜8割が目安」 https://www.home4u.jp/sell/juku/course/sell-243-21062
- GRO-BELラボ「家買取相場は市場価格の6〜8割」 https://gro-bels.co.jp/labo/house-purchase-marketprice/
- SUUMO「空き家の買取とは?仲介による売却と買取の違い」 https://suumo.jp/baikyaku/guide/entry/akiya_kaitori
- アキサポ「空き家バンク制度とは?」 https://www.akisapo.jp/column/3588/
- HOME4U「空き家バンクとは?仕組みや登録方法などを全解説」 https://www.home4u.jp/sell/juku/course/basic/sell-400-30956
- 訳あり物件買取ナビ by AlbaLink「空き家バンクの実態とは?」 https://albalink.co.jp/realestate/vacant-house-bank-disadvantages/
- イエコン「再建築不可物件の売却相場は?」 https://iekon.jp/column/reconstruction-cannot/293
- 不動産売却マスター「再建築不可物件の売却方法は?」 https://www.mecyes.co.jp/taqsie/master/sale/detached_house/cannot-be-rebuilt
- 税理士法人チェスター「相続土地国庫帰属制度とは?」 https://chester-tax.com/encyclopedia/16780.html
- 行政書士法人Tree「相続土地国庫帰属制度とは?」 https://office-tree.jp/blog/inheritance/state-reversion-inherited-land/
- HOME4U土地活用「木造住宅の解体費用相場」 https://land.home4u.jp/guide/land-usage-howto-104-13229


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