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実家の車を廃車にするとは「一時抹消・永久抹消・解体届出」のいずれかの登録手続きを行うことで、費用は解体費が中心(1万〜2万円程度が目安)、自動車税や自賠責保険は条件を満たせば還付・返戻金が戻ってきます。
この記事の要点
– 廃車の登録には一時抹消登録(使用中止・車は残る)と永久抹消登録(解体済みで再登録不可)があり、意味が違います
– 費用の中心は解体費(目安1万〜2万円程度)と運搬費。廃車買取業者に依頼すれば費用がかからず、車種によっては買取金が付くこともあります
– 自動車税(2026年3月までの名称は自動車税種別割)は永久抹消・一時抹消のどちらでも月割りで還付対象になりますが、軽自動車税(旧・軽自動車税種別割)には月割の制度自体がなく還付されません
– 自動車重量税の還付は永久抹消登録のときだけ、かつ車検の残り期間が1か月以上あることが条件です
廃車とは何をすること?|一時抹消・永久抹消・解体届出の違い
結論から言うと、「廃車」という一つの手続きがあるわけではなく、車の状態に応じて選ぶ3種類の登録・届出があります。どれを選ぶかで、その後にできること(自動車税の還付・重量税の還付)が変わります。
| 手続き | 何をすること | 車は物理的に残るか | 主な効果 |
|---|---|---|---|
| 一時抹消登録 | 車の使用を一時的に中止する登録。ナンバープレートを返納する | 残る(再登録して乗ることも可能) | 抹消した月の翌月から自動車税の課税が止まる。手数料は有料 |
| 永久抹消登録 | 引取業者・解体業者に引き渡して適正に解体処分したことを届け出る登録 | 残らない(同じ車として再登録はできない) | 自動車税に加え、条件を満たせば自動車重量税の還付も申請できる。手数料は無料 |
| 解体届出 | 先に一時抹消登録をしていた車を、後日実際に解体した時点で行う届出 | 残らない | 届出をすることで永久抹消登録と同じ扱いになり、重量税の還付が可能になる |
つまり、「動かせる車を一度使用中止にしてから、後で解体して届出を出す」流れも、「引取業者に渡すと同時に解体・永久抹消まで進める」流れも、どちらも最終的には車が存在しない状態になります。実家じまい全体の進め方は実家じまい完全ガイド、家じまいと合わせて片付ける家財・遺品の整理は遺品整理を自分でやる手順の記事もあわせてご覧ください。
相続した車を廃車にする流れ
結論: 「相続手続き→引き渡し・解体→抹消登録・税金の手続き」の順番で進めます。車の名義が亡くなった親のままでも、廃車の手続き自体を進められる場合がありますが、順番を知っておくと迷いません。
- 相続手続きを確認する:遺産分割協議や必要書類は相続した車の名義変更の記事で解説しています。名義変更前でも相続人代表が書類を揃えれば廃車買取業者に依頼できる場合があり、必要書類は業者・運輸支局により異なります
- 引取業者に車を引き渡す:廃車買取業者や解体業者に引き渡すと「使用済自動車引取証明書」(移動報告番号の記載あり)を受け取ります。後の抹消手続きに必要です
- 解体業者が解体し、解体報告記録が登録される
- 運輸支局・軽自動車検査協会で抹消登録・解体届出を行う:普通車は運輸支局で永久抹消登録、軽自動車は軽自動車検査協会で解体届出を行います(業者代行も多いです)
- 自動車税事務所への申告・自賠責保険の解約:還付を受けるため、自動車税事務所への抹消申告と自賠責保険の解約手続きも忘れずに
車が動かない場合の処分の選択肢は実家の動かない車・車検切れの車をどうするかの記事で比較しています。
費用はいくら?|解体費・引取費・レッカー・手数料の目安
結論: 費用の中心は解体費用で、目安は1万〜2万円程度です。ただし廃車買取業者に依頼する場合は、費用がかからないどころか買取金を受け取れることもあります。
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 解体費用 | 1万〜2万円程度(車種・業者によっては3万円程度まで) | 複数の廃車情報サイトで共通して見られる相場 |
| 運搬費(レッカー代) | 自走できれば無料、できない場合は1万〜3万円程度 | 移動距離によって変動 |
| リサイクル料金 | 車種による | 新車購入時などにすでに支払い済みのことが多く、その場合は廃車時に追加負担なし。未払いの場合は廃車時に支払う |
| 抹消登録・解体届出の手数料 | 永久抹消登録・解体届出は無料、一時抹消登録は数百円程度 | 運輸支局・軽自動車検査協会の窓口手数料 |
| 廃車買取業者に依頼した場合 | 0円〜(車種・状態によっては買取金がつくことも) | 業者・車種によって差が大きい |
自分で持ち込むか、業者に引き取りまで依頼するかで実質的な負担額は変わります。動かない車はレッカー費用がかさみやすいため、放置された動かない車の処分の記事も参考にしてください。
戻ってくるお金はある?|自動車税・重量税・自賠責保険
結論: 税金や保険料の一部は、条件を満たせば還付・返戻金として戻ってきます。ただし還付されるかどうかは税目によって扱いが違うため、混同しないよう注意してください。
| 税・保険 | 還付されるか | 条件・ポイント |
|---|---|---|
| 自動車税(普通車) | 還付される | 永久抹消登録・一時抹消登録のどちらでも、抹消した月の翌月から年度末までの分が月割りで還付されます |
| 軽自動車税 | 還付されない | そもそも月割課税の制度がないため、年度途中に廃車してもその年度分は還付されません |
| 自動車重量税 | 還付される場合がある | 永久抹消登録のときだけ申請できます。車検の残り期間が1か月以上あることが条件です |
| 自賠責保険料 | 返戻金が戻る場合がある | 保険会社(自賠責の取扱窓口)に解約手続きをすると、残りの契約期間が1か月以上あれば月割りで解約返戻金が戻ります |
| リサイクル預託金 | 原則戻らない(廃車時) | 廃車時にすでに預託済みの料金は解体処理そのものに使われるため戻りません。車を売却する場合は、次の所有者から車両価格とあわせて回収する形になります |
廃車でも買取になる車の条件
結論: 年式が古い車・動かない車でも、部品や輸出向けの需要があれば値段がつくことがあります。「廃車=お金を払って処分するもの」とは限りません。
値段がつきやすいと言われる条件の例です。
- 中古パーツとしての需要がある車種・年式(生産終了から年数が経った車ほど部品需要が出てくることがあります)
- 海外(新興国など)で人気があり、輸出向けの需要がある車種
- エンジンやミッションなど主要部品の状態が良い
- 金属スクラップとしての価値(鉄・非鉄金属の相場によって変動します)
一方で、車種や状態、相場によっては値段がつかないこともあり、「必ず値段がつく」わけではありません。金額は業者の査定基準によって変わるため、廃車専門の買取業者に査定を依頼する(引き取り・手続き込み)のが、実際に値段がつくか確認する一番早い方法です。そもそも「売る」か「廃車にする」かで迷っている場合は、実家の車は売る?廃車?譲る?の判断基準の記事も参考にしてください。
自分で運輸支局に行く場合に必要な書類
結論: 普通車は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会に届け出ますが、必要書類はほぼ共通しています。業者に代行してもらわず自分で手続きする場合は、事前に揃えておきましょう。
| 書類 | 普通車(永久抹消登録) | 軽自動車(解体届出) |
|---|---|---|
| 車検証(自動車検査証) | 必要(原本) | 必要(原本、コピー不可) |
| 解体報告記録の確認書類 | 引取業者から交付される「使用済自動車引取証明書」(移動報告番号の記載あり) | 同左 |
| ナンバープレート | 必要(前後2枚。紛失時は理由書) | 必要(紛失時は車両番号標未処分理由書) |
| 所有者の委任状 | 所有者以外が申請する場合に必要 | 所有者以外が申請する場合に必要(申請依頼書) |
| 所有者の住所証明書・所有権証明書 | 所有者の氏名・住所が変わっている場合や、相続などで名義人と異なる場合に必要(戸籍謄本・住民票など) | 同様のケースで必要 |
| 手数料 | 無料 | 無料 |
車検切れで自走できない車を自分で運ぶ場合は、市区町村役場で交付される仮ナンバー(臨時運行許可)が必要です。手数料は750円が標準で、有効期間は法律上最長5日(自治体によっては3日など短く運用しているところもあります)。事前に窓口へ確認してください。名義変更の必要書類は相続した車の名義変更の記事、家自体の売却・処分の進め方は実家を売る前の片付けの順番の記事にまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 相続手続きが終わっていなくても、車を廃車にできますか?
業者や運輸支局によって扱いは異なりますが、相続人代表が必要書類(委任状・戸籍謄本など)を揃えれば、名義変更を経ずに廃車の手続きを進められる場合があります。依頼予定の業者や最寄りの運輸支局・軽自動車検査協会に必要書類を確認しましょう。名義変更の流れは相続した車の名義変更の記事で解説しています。
Q2. 一時抹消と永久抹消、どちらを選べばいいですか?
車をまだ手放すか迷っている、または一時的に乗らないだけであれば一時抹消登録が向いています。すでに解体・処分することが決まっているなら、自動車重量税の還付も対象になる永久抹消登録(または一時抹消後の解体届出)を選ぶのが基本です。
Q3. 車検が切れていて公道を走れない車を、解体業者まで運ぶにはどうすればいいですか?
車検切れの車は公道を自走できません。業者に依頼する場合は多くがレッカーでの引き取りに対応しています。自分で運ぶ場合は、市区町村役場で仮ナンバー(臨時運行許可)を取得すれば、許可された期間内に限り公道を走行できます。動かない車の処分の選択肢は放置された動かない車・車検切れの車の処分の記事で比較しています。
Q4. 廃車にした後の税金の還付は、いつ・どこから届きますか?
自動車税の還付は、抹消登録後に都道府県の自動車税事務所から通知が届き、指定した口座などで受け取ります(時期は都道府県によって異なります)。自動車重量税の還付は永久抹消登録の申請時に還付申請書をあわせて提出する必要があります。自賠責保険の返戻金は、加入している保険会社への解約手続きが別途必要です。窓口が異なるため、抜け漏れがないか確認しながら進めてください。
まとめ|廃車は「どの登録を選ぶか」で費用も還付も変わる
- 廃車には一時抹消登録・永久抹消登録・解体届出の3種類があり、車が残るかどうか、重量税の還付を受けられるかどうかが変わります
- 費用の中心は解体費用(目安1万〜2万円程度)と運搬費。廃車買取業者に任せれば費用がかからず、車種によっては買取金がつくこともあります
- 自動車税は一時抹消・永久抹消どちらでも月割りで還付対象ですが、軽自動車税は還付されません
- 自動車重量税の還付は永久抹消登録のときだけ、自賠責保険の返戻金は解約手続きをして初めて戻ってきます
まずは車検証で車検の有効期限と名義を確認し、動く車か動かない車かをはっきりさせることが最初の一歩です。そのうえで、実際にいくらで引き取ってもらえるか、廃車専門の買取業者に査定を依頼して確認してみてください。
参考文献
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「抹消登録」 https://www.jidoushatouroku-portal.mlit.go.jp/jidousha/kensatoroku/about/register/erase/index.html
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト「一時抹消登録後の届出等」 https://www.jidoushatouroku-portal.mlit.go.jp/jidousha/kensatoroku/about/register/deregistration/index.html
- 東京都主税局 自動車税に関するQ&A https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shitsumon/automobiles/j
- 東京都主税局 自動車税 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/automobiles/shubetsu
- 千葉県 自動車税の月割課税に関するFAQ https://www.pref.chiba.lg.jp/zeimu/faq/233.html
- 柏市「軽自動車税に関するQ&A」 https://www.city.kashiwa.lg.jp/shiminzei/zeikin/simin/qa1.html
- 小田原市「軽自動車税のよくある質問」 https://www.city.odawara.kanagawa.jp/faq/p26921.html
- 愛知県「自動車税・軽自動車税の名称変更について」 https://www.pref.aichi.jp/soshiki/zeimu/0000021910.html
- 軽自動車検査協会「解体届出」 https://www.keikenkyo.or.jp/procedures/scrapped/dismantling.html
- 自動車リサイクル促進センター(JARC)「リサイクル料金の支払い・受け取りの流れ」 https://www.jarc.or.jp/automobile/fee/timing/
- 練馬区「仮ナンバー(臨時運行許可)」 https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/sumai/baiku/kari_nan.html
- 江東区「臨時運行許可(仮ナンバー)」 https://www.city.koto.lg.jp/060501/kurashi/kotsu/jidosha/110.html


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