改葬許可申請書の書き方|必要書類と手続きの流れ

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改葬許可申請書は「今のお墓がある市区町村」に提出する書類で、死亡者の氏名・本籍、埋葬場所、改葬の理由・改葬先などを記入し、埋葬証明書と受入証明書を添えて申請します。

手続きの要点は次のとおりです。

項目 内容
提出先 今のお墓がある市区町村の役所(移転先ではない)
様式の入手 役所の窓口または公式サイトからダウンロード
主な添付書類 埋葬(埋蔵)証明書・受入証明書(自治体により異なる)
手数料 無料〜300円程度(自治体による)
交付までの日数 3日〜1週間ほどが目安
注意 遺骨1柱につき1枚の申請書が必要な自治体が大半

この記事では、書類の入手から記入例のポイント、つまずきやすい点まで、初めての方向けに順を追って解説します。墓じまい全体の流れは墓じまい完全ガイドをご覧ください。

目次

改葬許可申請はなぜ必要?どこに出す?

結論: 遺骨を別の場所へ移す「改葬」には、市町村長の許可が法律で義務付けられているからです。「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」第5条により、改葬を行う者は市町村長の許可を受けなければならず、許可した市町村長は改葬許可証を交付します(第8条)。許可なく遺骨を移すことはできません。

提出先を間違えやすいので注意してください。申請するのは「今、遺骨があるお墓の所在地」の市区町村です。引っ越し先(新しい納骨先)の役所でも、自分の住所地の役所でもありません。遠方の場合は郵送で申請できる自治体も多くあります(後述)。

交付された改葬許可証は、遺骨の取り出し時と、新しい納骨先への納骨時に必要になります。納骨まで大切に保管してください。

必要書類は何を揃えればいい?

結論: 基本セットは「改葬許可申請書+埋葬証明書+受入証明書」の3点です。状況によって追加書類が求められます。

書類 内容 入手先
改葬許可申請書 本記事のメイン。次章で書き方を解説 今のお墓がある役所(窓口・サイト)
埋葬(埋蔵)証明書 今のお墓に遺骨があることの証明 今の墓地の管理者(寺院・霊園)
受入証明書(使用許可証等) 移転先が受け入れを承諾した証明 新しい納骨先
承諾書 墓地使用者と申請者が別人の場合に必要 墓地使用者(様式は役所)
委任状 代理人が申請・受領する場合に必要 様式は役所
本人確認書類 運転免許証など —

ポイントは2つあります。第一に、受入証明書を出すには移転先の契約が先ということ。つまり新しい納骨先を決めないと申請は始められません(納骨先の選び方は永代供養の費用記事へ)。第二に、埋葬証明書は今の墓地管理者に書いてもらう書類のため、お寺への相談を済ませてから依頼するのが筋です。申請書内の「墓地管理者の証明欄」に署名をもらう形式で、埋葬証明書を兼ねる自治体もあります。

なお、必要書類の組み合わせは自治体ごとに微妙に異なります。着手前に、お墓のある役所の案内ページか電話で「改葬許可申請に必要な書類」を確認するのが結局いちばんの近道です。

編集部メンバーの体験

先祖代々のお墓をしまったとき、書類そのものは難しくありませんでした。止まったのは埋葬証明です。お寺との話がまとまるまでは判をもらえないので、申請書を書くより先に、お寺との相談を進めておくのが近道でした。

改葬許可申請書はどう書く?項目別の記入ポイント

結論: 記入項目は大きく「死亡者の情報」「今の埋葬場所」「改葬の理由と移転先」「申請者の情報」の4ブロックです。迷いやすい点を項目別にまとめます。

記入項目 書き方のポイント
死亡者の氏名・性別 戸籍どおりの表記で。旧字体はそのまま書く
死亡者の本籍・住所 死亡時の本籍・住所を記入。分からなければ戸籍(除籍謄本)で確認
死亡年月日 戸籍・過去帳などで正確な日付を確認
埋葬(火葬)の場所 「○○寺墓地」「○○霊園」など正式名称+所在地
埋葬(火葬)年月日 不明なら管理者や過去帳で確認。「不詳」と書ける場合もある
改葬の理由 「遠方のため墓参が困難」「墓地の維持管理が困難なため」など簡潔でよい
改葬の場所(移転先) 受入証明書と同じ正式名称・所在地を記入
申請者の氏名・住所・続柄 死亡者との続柄(長男・孫など)を記入。墓地使用者と別人なら承諾書を添付

つまずきやすいのは古い遺骨です。曾祖父母の代になると本籍や死亡年月日が分からないことが珍しくありません。まず今の墓地管理者(過去帳)に確認し、それでも不明な場合は本籍地の役所で除籍謄本をたどります。どうしても判明しない項目は「不詳」で受理される場合があるため、空欄のまま悩まず役所に相談してください。

また、申請書は遺骨1柱(1人)につき1枚が原則の自治体が大半です。お墓に5人分の遺骨があれば5枚書くことになるため、誰の遺骨が何柱あるのかを墓地管理者と確認するところから始めましょう。

手数料や郵送対応は全国共通?——当サイトの調査では「バラバラ」が実情

結論: 統一ルールはありません。当サイトが茨城県内全44市町村の公式サイトを調査したところ(2026年9月時点)、改葬許可の手数料を無料と明記していたのは4自治体、有料と明記していたのは2自治体(300円・350円)で、残りの約8割は手数料の記載自体がありませんでした。郵送対応についても、可と明記していたのは44自治体中19にとどまり、返信用封筒の条件なども自治体ごとにまちまちです。手数料・郵送可否は「自治体でバラバラ」が実情で、公式サイトだけでは分からないことも多いため、申請前に担当課へ電話確認することをおすすめします。

お墓のこと

お墓のある市区町村から探す

改葬許可の窓口・電話・手数料を、市区町村ごとにまとめています(47都道府県・1,032市区町村)。

※ 載っていない市区町村は、都道府県のまとめから近隣の窓口を参考にしてください。手続き全体の流れは改葬許可申請書の書き方にあります。

申請から許可証交付までの流れは?

結論: 書類さえ揃えば、役所での手続き自体は難しくありません。流れは次の5ステップです。

  1. 様式を入手する: お墓のある役所のサイトからダウンロード(なければ電話で取り寄せ)
  2. 証明書を集める: 移転先から受入証明書、今の墓地管理者から埋葬証明書(または証明欄への署名)をもらう
  3. 申請書を記入して提出する: 窓口または郵送で提出。手数料が必要な場合は定額小為替などで納付
  4. 改葬許可証の交付を受ける: 交付までは3日〜1週間ほどが目安。書類不備があるとさらにかかります
  5. 許可証を使う: 遺骨の取り出し時に提示し、新しい納骨先に提出して納骨完了

郵送申請の場合は、記入済みの申請書・必要書類・手数料(定額小為替等)・切手を貼った返信用封筒を同封するのが一般的な形式です。同封物の指定は自治体ごとに違うため、これも事前確認が確実です。

行政書士などに依頼すれば書類集めから代行してもらえますが、数万円の費用がかかります。この記事の手順どおりなら自分で進められる手続きですので、費用を抑えたい方はまず自力での申請を検討してみてください(費用を抑える工夫はお金がない場合の記事にまとめています)。

よくある質問(FAQ)

Q1. 死亡者の本籍や死亡年月日がどうしても分かりません

まず墓地管理者(寺院なら過去帳)に確認し、次に本籍地の役所で除籍謄本・改製原戸籍をたどるのが正攻法です。それでも不明な場合、「不詳」と記入して受理する自治体もあります。自己判断で空欄にせず、申請先の役所に「不明な場合はどう書けばよいか」を確認してください。

Q2. 誰の遺骨が入っているか分からない場合はどうすればいいですか?

墓地管理者の記録(墓籍簿・過去帳)との突き合わせが第一歩です。記録にない古い遺骨が出てくることもあり、その場合の扱いは自治体の判断になります。工事の当日に発覚すると段取りが崩れるため、事前に管理者と「何柱あるか」を確認しておくことが重要です。

編集部メンバーの体験

お墓を開けたら骨壺が4つあり、1つは誰のものか分かりませんでした。住職に過去帳を調べてもらい、記録に残っていた親族だと分かりました。申請書は遺骨ごとに記入欄があるので、ここで2〜3週間止まっています。

Q3. お墓の名義人(使用者)ではない私でも申請できますか?

できます。ただし墓地使用者と申請者が異なる場合は、使用者の承諾書の添付を求められるのが一般的です。名義人が故人の場合は、祭祀承継の手続きや続柄の確認書類が必要になることもあるため、ケースが複雑なときは役所に状況を伝えて指示を仰いでください。

Q4. 埋葬証明書をお寺が発行してくれない場合はどうなりますか?

離檀交渉のもつれなどで発行を拒まれるケースがまれにあります。改葬の許可権限は寺院ではなく市区町村長にあるため、まず役所に事情を相談してください。代替書面での申請余地など、対応を案内してもらえる場合があります。トラブルの背景と対処は離檀料の記事で詳しく解説しています。

まとめ|書類3点セットと「事前の電話確認」で迷わない

  • 改葬許可申請は今のお墓がある市区町村へ。墓埋法第5条に基づく必須の手続き
  • 基本書類は申請書+埋葬証明書+受入証明書。使用者と申請者が別人なら承諾書も
  • 記入は「死亡者情報・埋葬場所・改葬理由・申請者」の4ブロック。遺骨1柱につき1枚が原則
  • 手数料(無料〜300円程度)や郵送可否は自治体でバラバラ(当サイトの茨城44自治体調査では約8割が手数料の記載なし)。事前の電話確認が確実
  • 交付は3日〜1週間ほど。許可証は納骨完了まで保管

書類の名前は仰々しいですが、中身は「誰を・どこから・どこへ・なぜ」を書くだけです。まずは役所の様式を眺めるところから始めてみてください。墓じまい全体の段取りや業者選びは、資料請求で比較しながら進めるのが効率的です。

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参考文献

  • 法令リード「墓地、埋葬等に関する法律」 https://hourei.net/law/323AC0000000048
  • お墓じまいナビ「改葬許可申請書の書き方|記入例付きガイド」 https://www.ohakajimai-navi.jp/column/kaisoukyokashinseisho-kakikata
  • 大塚法務行政書士事務所「【改葬許可申請書】取得・記入方法と必要書類」 https://ohaka-gyousei.com/kaisou/sinnseisyo.html
  • NPO法人やすらか庵「改葬許可申請書の書き方」 https://yasurakaan.net/hakajimai/kaisoutodoke/
  • 東京都府中市「改葬許可申請」 https://www.city.fuchu.tokyo.jp/kurashi/tetuduki/sonota/kaisoukyoka.html
  • 大阪市「改葬許可申請について」 https://www.city.osaka.lg.jp/tennoji/page/0000506274.html
  • 港区「改葬許可証の交付申請」 https://www.city.minato.tokyo.jp/shibamadochou/kurashi/todokede/kaisokyoka.html
  • いいお墓「改葬許可証とは?改葬手続きとお墓移転の流れ」 https://guide.e-ohaka.com/tomb-condition/kaisoukyokashyo/
  • ライフドット「【簡単5ステップ】改葬許可証を入手する流れ」 https://www.lifedot.jp/ohaka-hakajimai-kaisou-permission/
  • 永代供養ナビ(やしろグループ)「改葬許可証に関連する7つの情報とは?」 https://www.yasiro.co.jp/eitaikuyo/media/archives/4051
  • 越前市「お墓の改葬許可」 https://www.city.echizen.lg.jp/office/050/130010/reien/kaisou.html
  • 当サイト調査「茨城県44市町村の改葬許可手続き調査」(2026年9月・各自治体公式サイトを個別確認)
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この記事を書いた人

たたみさんのアバター たたみさん 実家じまいプロ 編集担当

「実家じまいプロ」の案内人(ペンネーム)。親の家とお墓を片づける手続きを、自治体の公式サイトを1件ずつ確認しながら書いています。窓口の運用は自治体ごとに違うため、申請の前には各自治体への確認をおすすめしています。

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